よしの法律事務所コラム

2017.04.03更新

高浜原発を差し止めた大津地裁の仮処分決定を「本件各原子力発電所の安全性が欠如していることの疎明があるとはいえない」として、取り消して差し止めを却下した決定です。
一般論としては「原子力発電所は、核燃料を使用し、その運転により人体に有害な多量の放射線物質を原子炉内に発生させる施設であり、ひとたび事故等が発生し、放射線物質が原子炉外に放出されると、周辺地域の住民の生命、身体及び健康等に重大な危害を及ぼし、周辺の環境を長期間、広範囲にわたって汚染するおそれがある。そこで、このような深刻な被害の発生を防止するためには、重大な事故が万が一にも発生しないよう、原子力発電所の安全性を確保する必要がある。原子力発電所の事故による被害の深刻さと安全性確保の必要性は、福島第一原子力発電所事故を契機として、改めて強く認識されるに至ったものである」と福島第一原発の事故を契機として「前記のとおり、事故等を原因として放射線物質による深刻な被害が広範囲かつ長期間にわたって生じるおそれがあることを考慮すると、原子力発電所に求められる安全性の程度は、他の設備、機器等に比べて格段に高度なものでなければならないのであり、原子力発電所は、放射線物質による被害発生の危険性が社会通念上無視し得る程度にまで管理されていると認められる場合に、安全性が認められる施設として運転が許されると解するのが相当である」「原子力発電所の運転による原子力発電の利用は、上記の安全性を満たす限りにおいて許容されるものであって、原子力発電の有用性、必要性が高いか低いかによって、求められる安全性の程度が左右されるものではない」と高度な安全性が必要と考えているような判示をしています。
しかし、実際の判断では、規制基準に適合しているかしか考えておらず、住民に過大な立証を求めているとしか思えません。

http://www.datsugenpatsu.org/bengodan/news/17-03-28/

弁護士吉野隆二郎

福岡市博多区博多駅前2-10-12-208

投稿者: よしの法律事務所