よしの法律事務所コラム

2019.03.12更新

離婚に伴う慰謝料を、過去の不貞相手に請求できるのかが争点となったようです。原審の東京高裁は慰謝料を認めたようですが、最高裁は原判決を破棄して、慰謝料請求を認めませんでした。
その理由は、「夫婦が離婚するに至るまでの経緯は当該夫婦の諸事情に応じて一様ではないが、協議上の離婚と裁判上の離婚のいずれであっても、離婚による婚姻の解消は、本来、当該夫婦の間で決められるべき事柄である。」「したがって、夫婦の一方と不貞行為に及んだ第三者は、これにより当該夫婦の婚姻関係が破綻して離婚するに至ったとしても、当該夫婦の他方に対し、不貞行為を理由とする不法行為責任を負うべき場合があることはともかくとして、直ちに、当該夫婦を離婚させたことを理由とする不法行為責任を負うことはないと解される。第三者がそのことを理由とする不法行為責任を負うのは、当該第三者が、単に夫婦の一方との間で不貞行為に及ぶにとどまらず、当該夫婦を離婚させることを意図してその婚姻関係に対する不当な干渉をするなどして当該夫婦を離婚のやむなきに至らしめたものと評価すべき特段の事情があるときに限られるというべきである。」「以上によれば、夫婦の一方は、他方と不貞行為に及んだ第三者に対して、上記特段の事情がない限り、離婚に伴う慰謝料を請求することはできないものと解するのが相当である。」ということのようです。
不貞行為に基づき慰謝料請求と不法行為に基づく慰謝料請求の区別につき参考になる判例だと思います。

http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail2?id=88422

弁護士吉野隆二郎


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投稿者: よしの法律事務所