よしの法律事務所コラム

2018.08.22更新

薬剤師の時間外労働に関する賃金の支払いが争われた事案のようです。
東京高裁は、「本件では、業務手当が何時間分の時間外手当に当たるのかが被上告に伝えられておらず、休憩時間中の労働時間を管理し、調査する仕組みがないため上告人が被上告人の時間外労働の合計時間を測定することができないこと等から、業務手当を上回る時間外手当が発生しているか否かを被上告人が認識することができないものであり、業務手当の支払を法定の時間外手当の全部又は一部の支払とみなすことはできない」と判断していました。
最高裁は、雇用契約書などに「業務手当が時間外労働に対する対価として支払われる旨が記載されていた」ことや、実際に支払われた業務手当は「1か月当たりの平均所定労働時間(157.3時間)を基に算定すると、約28時間分の時間外労働に対する割増賃金に相当するもので」「実際の時間外労働等の状況と大きくかい離するものではない」ことなどを根拠に、業務手当の支払を時間外手当の支払いとみることができるとして、原判決を取消しました。
実際の労働状況と大きくかい離していないということは1つの大きな要素であったのではないかと思います。

http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail2?id=87883

弁護士吉野隆二郎

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投稿者: よしの法律事務所