よしの法律事務所コラム

2018.02.16更新

マンション管理組合の理事長の地位に関する紛争の判例です。
管理規約では、「理事及び監事は、組合員のうちから総会で選任」し、「理事長及び副理事長等は、理事の互選により選任」すると定める一方で、「役員の選任及び解任については、総会の決議を経なければならない」と定められているところ、「理事の過半数の一致により理事長の職を解き、別の理事を理事長に定めること」ができるかが争われた事案のようです。
最高裁は「理事長を理事が就く役職の1つと位置付けた上、総会で選任された理事に対し、原則として、その互選により理事長の職に就く者を定めることを委ねるものと解される。そうすると、このような定めは、理事の互選により選任された理事長について理事の過半数の一致により理事長の職を解き、別の理事を理事長に定めることも総会で選任された理事に委ねる趣旨と解するのが、本件規約を定めた区分所有者の合理的意思に合致するというべきである」と判断して、理事の過半数による理事長の職を解くことを認めました。
理事の選任は理事の過半数で決められるのに、一度理事長を決めてしまうと、総会で理事を解任しない限り、理事長が交代できないというのは、バランスも悪いように思えますので、妥当な結論ではないかと思います。

http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail2?id=87311

弁護士吉野隆二郎

福岡市博多区博多駅前2-10-12-208

投稿者: よしの法律事務所