よしの法律事務所コラム

2017.09.28更新

大分県の教員採用試験において不正が行われたことから、その不正によって不合格となった受験者らに対して大分県が損害賠償金を支払ったところ、大分県の住民らが県知事に対して、不正に関与した者たちに求償権を行使しないことの違法の確認などを求める住民訴訟を提訴しました。その最高裁の判決となります。
最高裁は、請求を認めなかった高裁判決の一部を破棄して、福岡高裁に差し戻しました。破棄した部分は、退職金を受け取った後に、不正が発覚して退職金の返納命令によって退職金相当額が回収されたことが求償権の行使に影響を及ぼすのかという論点の部分です。不正に関与した者で在職中の者は、いずれも懲戒免職となり、退職金も支給されなかったようです。そうすると、本来支払われるべきでなかった退職金の返還を受けたにすぎないのですから、それが求償権を行使しなくていい理由にならないというのはそのとおりだろうと思います。その一方で、この部分しか破棄しておらず、県教委の幹部職員からの寄付金については、求償権を行使しない根拠として認めました。

http://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail2?id=87074

弁護士吉野隆二郎

福岡市博多区博多駅前2-10-12-208

投稿者: よしの法律事務所